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”人間工学サドル”「セラSMP」体験サービス

作成2012/04/21 ・ 更新2014/01/30(体験サービス規約変更)

 当店ハイロード青山も学生時代からずっと理想のサドルを探してきました。まだまだ満点のサドルに巡り会えたとはいえません。しかし最近特異な構造の「セラSMP」サドルをきちんとテストする機会を持ち、非常に大きなメリットがあることを知りました。

 ただその特殊な性能を十分にお客さんに納得してもらうためにはしっかりしたサドルテストの機会が必須なのです。そこで当店店頭で「セラSMP」の各サドルをテストできる仕組み(「体験サービス」)を整えました。


1)「セラSMP」サドルの仕組みと特色

1−1)サドル形状とフィッティングのコンセプト

A) まずサドル前後方向の大きな穴が尿道部分や外性器など柔組織への圧迫を完全に防止する。

B) しかしそうすると接触面積が不足し、面圧の上がるサドル後部(座骨、臀部)に痛みを生じやすい。

C) そこで前後方向の窪みカーブが骨盤底部のソリ状の形状とフィットし、縦方向に長く接触面積を確保する。


(骨盤形状(男性。底部が狭い)。左:正面、右:背面(c)フリーメディカルイラスト図鑑


(2012/11/12)今年のサイクルモードで骨盤とサドルの当たり具合について良い写真を撮ることができました。


(男性の骨盤は底部が狭まっており、SMPサドルのレール様形状に良くフィットする)


(骨盤底部のカーブが”完全に”フィットするというわけではないらしい)


(サドルのレール様形状と骨盤底部のソリ状形状には若干開き角度にズレがある。なお女性だと骨盤底部の開口が非常に大きいのでサドルと骨盤底部のカーブとがレール状に合わさるというよりは前後左右の4点で接触するようなあたり方になる模様)


1−2)「セラSMP」サドルのフィッティングの注意点

  1. 上記のような原理で働くため、ひとりひとり異なる骨盤底部の形状とサドル表面をフィットさせるためにライダー自身による微調整=トライアル&エラーが必要。またフィットするまではきわめて不愉快に感じるいっぽう、いったんフィットすると大変快適になるという、セッティングによる印象の変化が著しい。
  2. フィットすると快適な座り位置がただ一カ所定まるような印象になることもあるが(SMPについてよく言われる「レーシングカーのバケットシートのような感覚」)、さらに慣れてくると前後への骨盤移動も支障なくできるようになる。
  3. サドル全長が普通よりやや短めだが、通常のサドルよりもやや後ろ寄りに座ることで適切なフィットになることが多い。(とくに従来型ベースデザインは)サドル後部幅が狭いデザインだがサドル後部上縁がせり上がっているので骨盤を前に押し戻すような十分なサポート感があり、後ろ寄りに座っていてもサドルの後ろに落ちそうになるような不安定感はほとんどない。
  4. メーカーの考えとしてはパッド無しのモデルが標準で、ロングライドの場合や重量級のライダーであってサドルへの荷重が大きくなる場合にパッドの入ったモデルを推奨している。
  5. 他社によく見られる、骨盤底部の突起(座骨結節)の幅に応じたラインナップのシステムは取っていない。
  6. 女性の場合、男性と体の構造がちがうだけでなく骨盤形状にも差があるためサドルの前傾具合が大きく異なるセッティングが好適となる場合が多い(輸入元担当者より)。

★メーカー制作のセッティング指導ムービー(メーカーサイト。別ウィンドウにて)

★メーカーサイト掲載のサドル選択チャート(メーカーサイト。別ウィンドウにて)



(骨盤形状(女性))


(上掲の5図はアイリス・アイリス(別ウィンドウにて)より転載)


2)「ハイロード・セラSMPサドル体験サービス」


(ホワイトはじめ各色が販売されている)

2−1)体験できるサドルのラインナップ

当コーナーには乗り手の好みに応じて選べるよう、以下のサドルを常設します。推奨が乗り手のウェスト幅に対応しているのはメーカーが乗り手の体重を重視して類型化しているためです。


A)フォルマ

FORMA BLACK \19,950-
新型ベースデザイン
273x137mm
革張り
パッド厚0mm
230g
推奨:(男性の場合)ウエスト寸法81cm〜94cm ・(女性の場合)ウエスト寸法76cm〜89cm
特徴:サドル後部(座骨・臀部への当たり面)がやや拡大した新型ベースデザインで従来よりロングライド向け。樹脂ベースに革が直に貼ってあり四者のうちもっともタイトな乗車感。


B)ダイナミック

DYNAMIC BLACK \19,950-
新型(フォルマ型)ベースデザイン
274x138mm
革張り
パッド厚9mm
260g
推奨:(男性の場合)ウエスト寸法81cm〜94cm
特徴:サドル後部(座骨・臀部への当たり面)がやや拡大した新型ベースデザインで従来よりロングライド向け。「フォルマ」の基本形状を踏襲し、さらにパッド入りで当たりがソフトになった。


C)ドラコン(追加モデル!)

DRAKON BLACK \19,950-
新型(フォルマ型)ベースデザイン
276x138mm
革張り
パッド厚はメーカーデータなし ※おおよそストラトスと同程度。ダイナミックと特厚パッドの「ライト209」の中間の厚み。
303g (実測)
推奨:おそらくダイナミックと同じ。
特徴:サドル後部(座骨・臀部への当たり面)がやや拡大した新型(フォルマ型)ベースデザインで、ダイナミックよりもさらにロングライド向け。ダイナミックの基本形状を踏襲し、さらにパッドが厚くなって当たりがソフトになった。2013年最新モデル。

下のレポートコーナー(別ウィンドウにて)に使用感のレポートを掲載しました。ぜひご覧ください。


D)ストラトス

STRATOS BLACK \17,850-
従来型ベースデザイン
266x131mm
革張り
パッド厚14mm
250g
推奨:(男性の場合)ウエスト寸法74cm〜89cm ・(女性の場合)ウエスト寸法61cm〜84cm
特徴:サドル前方(恥骨部分)の当たり面がやや広めの従来型ベースデザイン。サドル後部はやや狭め。パッドの厚みはダイナミックよりは厚め、ドラコンと同程度。


E)グライダー

GLIDER BLACK \17,850-
従来型ベースデザイン
266x136mm
革張り
パッド厚16mm
260g
推奨:(男性の場合)ウエスト寸法81cm〜94cm ・(女性の場合)ウエスト寸法76cm〜89cm
特徴:サドル前方(恥骨部分)の当たり面がやや広めの従来型ベースデザイン。サドル後部はやや狭め。パッド厚さはここまでの掲載モデルのうちもっとも厚めで、新型(フォルマ型)サドルベースの「ライト209」とほぼ同程度。


F)ダイナミック・レディ

DYNAMIC LADY BLACK \19,950-
新型ベースデザイン
274x138mm
革張り
パッド厚9mm
260g
推奨:(女性の場合)ウエスト寸法76cm〜89cm
特徴:サドル後部(座骨・臀部への当たり面)がやや拡大した新型ベースデザインで従来よりロングライド向け。「ダイナミック」の女性向けバージョン。


F)エクストラ

EXTRA BLACK \6,300-
従来型ベースデザイン
275x140mm
発泡ポリウレタン表
パッド極厚
395g
特徴:シティサイクル・クロスバイク向けのクッションの厚いモデル。サドルに大きな荷重がかかる前傾の浅い乗車姿勢に対応するが、サドル前部がやや太いためペダリングのスムーズさが妨げられる傾向も見られる。


G)ハイブリッド(追加モデル!)

HYBRID BLACK \8,400-
独自のベースデザイン
270x139mm(実測)
発泡ポリウレタン表
パッド極厚
291g
特徴:名前の通りハイブリッドバイクに向いたクッションの厚いモデル。サドルに大きな荷重がかかる前傾の浅い乗車姿勢に対応するが、サドル前部がやや太いためペダリングのスムーズさが妨げられる傾向も見られる。後部形状がエクストラと若干異なり、後部に体重を預けるような乗り方がしやすい印象がある。



(左は従来型のストラトス、右は新型ベースデザインのフォルマ。後部の広がりと全長が異なる)


2−2)体験サービスの手順

(2014/01/30)他社のサドルのテストサービスと統合して特設ページを設けました。テストサービスご利用の詳細はどうぞこちらをご覧ください(別ウィンドウにて)。


サイクルパーツの中でもっとも選択が難しいサドルにあって、しかもセッティングによって印象ががらりと変わるという”最高に難しい”製品であるのがセラSMPです。ぜひ購入前に当サービスをご利用になり、「合う合わない」「どのモデルが適切か」をうまく見極めてください。ご利用をお待ちしています。


3)「ハイロード・セラSMPサドル体験レポート」

(2012/08/31追加)自分のバイクにもダイナミックを搭載し、また他のいくつものモデルにまたがってみたレポートです。
(2013/01/10追加)最新モデル、ドラコンの使用感レポートを追加しました。

3−1)2012年4月28日 各種SMPサドルをまとめて試した。室内トレーナーにて約1時間。

3−2)2012年6月5日 ダイナミックを装着し、約130kmを信号と公園での給水以外ノンストップで走った。

3−3) 2012年12月19日 新型ドラコン使用感レポート。70kmほど屋外で走行してみた。

※指で示した部分は恥骨結合部付近の骨がサドルにあたるところだが、ドラコンではこの部分のパッドがダイナミックに比べて相当厚みを増してありあたりがやわらかくなっている。もちろんサドル後部(坐骨結節付近が載るところ)もパッドが厚くしてあり振動吸収・体圧分散に秀でている。

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