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「ハンドルを低くセットできる極薄ヘッドパーツ部品登場!」

作成2014/04/11

ハンドルを低めにセッティングしたいときの“強い味方”を紹介します。


1)コーブ 5oトップキャップ

コーブ 5oトップキャップ
本体価格\1,680-
外径 45o 
ステアリングコラム径 オーバーサイズ規格(φ28.6mm)
厚み(スタックハイト) 約2o(場合によっては若干のシム(付属)を追加する必要あり)


(外径は45o)

21世紀になったあたりからロードバイクのヘッドパーツはフレームと一体式の“インテグラルタイプ”が激増しました。当初はヘッドパーツの上側パーツ(トップキャップと一般には呼ばれています)が薄いことが多く(カンパニョーロなどが代表的でした)、ハンドルを高目にセットするためにはコラムスペーサーをたくさん入れなければならず見た目がよくないという問題が起きてきました。そこで多くのバイクブランドはトップキャップを富士山のような形状で高くするようになりました。この初期の代表例がピナレロです。


(最新型コルナゴについている、富士山型のトップキャップ)

ところがその後バイクの設計自体にも変化が起こりヘッドチューブを長めにすることが増えてきました。そうすると今度は逆にトップキャップが高すぎてハンドルを希望する位置まで下げられないという弊害が起こるようになってきました。

このような弊害に対して、トップキャップ又はヘッドパーツをもっと薄い別部品に交換してしまうことで高さ調整を図れないかという解決へのアプローチがまず考えられます。しかし元来トップキャップはヘッドパーツという組み合わせパーツの一部分にすぎないので、ギヤやハンドルといった独立した単位の部品として存在するもののように周囲の部品との互換性が確立されていません。パソコンのプリンターのインクがプリンターごとに異なるようなものです。トップキャップ単体での製品販売がほとんど見られないのはこのためです。また、インテグラルタイプのヘッドパーツはフレームの設計時点でベアリング部分の細かな形状が決まってしまうため、ヘッドパーツ全体を交換するといっても選択肢が限られ、また互換性について慎重な検討が必要になってきました。トップキャップだけ、あるいはヘッドパーツ全体を交換してハンドルの高さ調整をすることは以前より格段に面倒で難しいものになってきているのです。

そこで現在はいくつかのバイクブランドで厚いものと薄いもの二通りのキャップをバイクに付属したり(ブリヂストンアンカーなど)、薄いトップキャップに特殊なスペーサーをかぶせられるようにしてあたかも厚手のキャップのように見えるようにする(キャノンデールなど)などの工夫をしています。


(下から見たところ。右に重なっているのは対照用のスペーサー(高さ10o))

しかし、さらに最近になってこのようなメーカーの工夫をもってしてもまだハンドルが十分に下げられないという事例が起こるようになってきました。その大きな原因の一つはエアロダイナミクスを追及したフィッティングがだんだん普及してきたことです。ここで紹介する「コーブ・5oトップキャップ」はまさにこのような観点から生まれた製品です。


(10oスペーサーを重ねて測ったところ、実際の厚みはわずか2o。極薄です)

コーブの代表、ジョン・コーブ氏はバイクのエアロダイナミクスの大家です。空力を考慮したバイクフィッティングを追及する一環として革新的な「コーブサドル」を生み出した人物です(コーブサドル当店紹介記事)。このサドルを使いこなすことでより多くのライダーがコーブ氏の理想とする“背中が低く平らになった空力に優れた乗車姿勢”を実現できるようになったのです。そのコーブ氏を悩ませていたもう一つの現象が“トップキャップが邪魔でハンドルが十分下げられない”ということでした。そこで業を煮やしたコーブ氏が自分で製造発売したのが今回の5oトップキャップです。

今までの無駄に高さのあるキャップをこれに交換するだけで、無理なく5〜15oもハンドル位置を下げたセッティングが取れるようになります。

このトップキャップはもう一つ、小柄なライダーにとって適切なフィッティングを実現するうえでも最適です。最近急増している女性ライダーにとってこれは心強い味方です。

お椀状の全体の深さは約5o。組み合わせるヘッドパーツの形状によっては
フチがフレーム側に触れてしまう。その場合は付属のシムを入れて隙間を調整する。

【取付上の注意】
トップキャップの交換にあたっては互換性基準が確立されていないので現物合わせが必須です。外径や内部形状の違いでうまくつけられない危険がつねにあることを認識してご利用ください。店頭での取付作業を推奨します。またダストシール構造になっていないので一部のヘッドパーツへの使用に際しては純正キャップの時よりもほこりや水が侵入しやすくなるリスクがあります。
【注記】
ピナレロ社のバイクはヘッドパーツ構造がやや特殊なのでこのキャップを付けることはできません。

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